これまでの教育は、「知識の蓄積をいかに効率よく実施するか?」を追求してきたと言えるでしょう。

そのせいもあってか、数学や物理、化学、英語、果ては国語においても求められるものは、『知識としての教科』であり、本来備わっている『知性としての教科』が置き去りにされてきました。数学は『受験合格のための正解の出し方』だけが肝心であって、『答えを導き出すプロセスを創造するという価値は無に等しい』とされてきたのではないでしょうか?

さて、ロボットプログラミングのカリキュラムには、

「二足歩行で歩き、階段を上る動き」を実現するというものがあります。

これは、脳が筋肉や関節にいかに深遠で高度な命令を出しているのか?つまり、脳の命令プロセスをいかにして発見し、論理的に解釈するのかが大切になります。と同時に想像力が非常に鍛えられます。

それは、ひと言で言えば「知性のメカニズムの素晴らしさ」を知り、学ぶことに他なりません。

つまり、プログラミングを学ぶというのは、『知性型思考』あるいは『プロセス重視型思考』を学ぶことにつながるのです。

『森メソッド』とは、プログラミング言語を使いこなすことを目的にするのではなく、子どもたちに、『知性を働かせる』ことの素晴らしさ、引いては数学や物理、化学、英語、国語が本来もっている「知性としての教科」の素晴らしさに気づいてもらうことを目的とし、ロボットプログラミングの世界を通じて、21世紀型の学習能力を身につけさせる教授法のことなのです。